ST指数とは?シンガポールST指数(STI)の意味・計算方法・投資での活用法をわかりやすく解説

ST指数 チャートの見方|まず確認したい4つのポイント

ST指数のチャートを見るときは、単に「上がった」「下がった」だけで判断するのではなく、期間や変化率などを合わせて確認することが大切です。

1.表示期間を確認する

1日チャートと10年チャートでは、同じST指数でも受ける印象は大きく異なります。短期間では急落に見える値動きでも、長期間のチャートでは上昇トレンドの途中にある小さな変動というケースがあります。

市場全体の方向を確認したい場合は、1日、1カ月、1年、5年など複数の期間を比較すると状況を把握しやすくなります。

2.ポイントではなく騰落率も見る

「50ポイント上昇した」という情報だけでは、その値動きがどの程度大きいのか判断しにくいことがあります。

たとえば指数水準が異なる時期を比較する場合は、ポイント数だけでなく前日比や期間騰落率(%)も確認した方が変化の大きさを比較しやすくなります。

3.価格指数とトータルリターン指数を混同しない

FTSE RussellはSTIについて、価格指数に加え、配当収入を反映するTotal Return Index(トータルリターン指数)も公表しています。

通常の株価指数チャートと、配当を含む長期的な投資成果を比較するための指数では意味が異なります。長期間のパフォーマンスを見る場合には、どちらの種類のデータなのか確認することが重要です。

4.一日の動きだけで市場全体を決めつけない

株価指数は、企業業績、金融政策、金利、為替、世界各国の株式市場、地政学的な出来事など、さまざまな要因の影響を受けます。

そのため、一日の上昇だけから「これから必ず上昇する」、一日の下落だけから「今後も下落する」と判断することはできません。チャートは将来を確実に予測する道具ではなく、過去から現在までに市場がどのように動いたかを確認する材料として利用するのが基本です。

ST指数 見方のポイント|日本株の指数と比較すると理解しやすい

ST指数の見方で重要なのは、「シンガポール経済そのもの」と「STI」を完全に同じものとして扱わないことです。

STIは30社で構成される株価指数です。企業の株価は、シンガポール国内の景気だけではなく、海外事業の業績や世界的な金利・為替・商品価格などの影響も受けます。

つまり、STIが上昇したからといって、シンガポール国内のあらゆる企業や家計の状況が同じ割合で改善したことを意味するわけではありません。

指数水準そのものを他国の指数と比較しない

「STIが5,000ポイントで別の指数が4万ポイントだから、4万ポイントの市場の方が規模が大きい」と判断することも適切ではありません。

株価指数にはそれぞれ異なる基準値や算出方法があります。指数の絶対的なポイント数だけを比べても、市場規模や投資価値を直接比較することはできません。

複数の市場を比較する場合は、同じ期間の騰落率など、比較可能な指標を見ることが重要です。

ST指数 投資:指数そのものを直接買えるわけではない

ST指数について理解すると、「ST指数を購入したい」と考える場合もあるでしょう。しかし、STIはあくまで計算によって作られる指数であり、指数そのものを株式のように直接購入することはできません。

FTSE Russellの公式資料でも、指数そのものへ直接投資することはできないと説明されています。一方、STIはETFや先物など、指数に関連する金融商品の基準として利用されています。

代表的な方法は指数連動型の商品

STIへの連動を目指す金融商品を利用することで、指数と似た値動きを目指した運用が可能な場合があります。ただし、「指数に連動する」と「指数と完全に同じ成績になる」は同じ意味ではありません。

ETFなどでは、運用管理費用その他のコスト、売買価格と基準価額の差、運用上の要因などによって指数との間に差が生じる可能性があります。

また、日本円を基準に資産管理している場合、海外資産への投資では為替変動も最終的な損益に影響することがあります。シンガポールドル建てで資産価値が上昇していても、為替変動を含めた日本円ベースの結果が同じになるとは限りません。

個別株とST指数連動型商品は何が違う?

個別株に投資する場合は、特定企業の業績や財務状況、経営戦略などの影響を強く受けます。一方、指数への連動を目指す商品では、複数の構成銘柄へまとめて投資する仕組みを持つため、一企業だけに投資する場合とはリスクの性質が異なります。

ただし、複数銘柄に分散されているからといって損失がなくなるわけではありません。シンガポール株式市場全体が下落すれば、STI連動型の商品も値下がりする可能性があります。

金融庁も、株式や投資信託などの運用商品には元本割れの可能性があり、商品の内容を十分理解したうえで判断することが重要だと案内しています。

ST指数は「買う対象」として見るだけではありません。実は、保有資産の成績やシンガポール市場の状態を判断する“物差し”として使う方法も非常に重要です。