子供が株式投資を無料で疑似体験する方法
株式を初めて学ぶ段階では、すぐに証券口座へ入金する必要はありません。架空の会社や仮想のお金を使うゲームなら、損失を出さずに価格変動と意思決定を体験できます。
東証Arrowsの株式投資体験
東京証券取引所の東証Arrowsでは、仮想の証券市場を使った株式投資体験が行われています。配信されるニュースや会社情報を見ながら、パソコンで架空の株式を売買する内容です。
体験は無料で、小学生高学年以上が想定されています。平日の指定時間に実施され、事前予約が必要です。実際の株式や現金を売買するものではありません。
単に利益額を競うのではなく、次の点に注目すると学習効果が高まります。
- どのニュースを見て購入を決めたか
- 予想と反対に動いた理由は何か
- 1社だけに集中した場合の危険性
- 値下がりしたときにどのような気持ちになるか
- 結果ではなく判断過程を説明できるか
東証のボードゲーム「ブルサ」
日本取引所グループの親子経済教室では、「ブルサ」という株式売買のボードゲームが使われています。
円高、天候、景気、商品の売れ行きなどのニュースを読み、それぞれの会社の株価へどのような影響が出るかを考える内容です。株価は偶然だけで動くのではなく、社会や企業の状況と関係していることを体験できます。
学校向けの株式学習ゲーム
日本証券業協会などは、中学生、高校生、大学生向けに、株式の模擬売買を通して証券市場の役割を学ぶ教材を提供しています。個人が自由に遊ぶゲームではなく、学校の授業で教員が利用する形式の教材もあります。
学校で使いたい場合は、生徒個人ではなく、担当教員から学校向けプログラムの利用条件を確認する方法が適切です。
東証親子経済教室2026の申し込み方法
日本取引所グループは、春休み、夏休み、冬休みなどに親子経済教室を開催しています。主な対象は、小学4年生から中学3年生までの子供と保護者です。プログラムによって対象学年が異なります。
2026年夏の東京開催では、経済教室、カードゲーム、ボードゲーム、東証・日本銀行見学会などが用意されました。参加費は無料で、先着順のプログラムと抽選のプログラムがあります。
2026年夏開催分は7月7日に募集が始まり、抽選枠は7月12日に締め切られ、7月21日に当選発表という日程が公表されました。人気の回は早期に定員へ達する場合があります。
申し込み時に確認すること
- 子供の学年が対象に含まれているか
- 先着順か抽選か
- 保護者1人につき参加できる子供の人数
- 東京証券取引所か大阪取引所か
- 見学会を含むプログラムか
- 重複申し込みが認められているか
- 当日の本人確認書類や受付方法
春・夏・冬の開催内容は毎回同じとは限りません。募集開始前には、日本取引所グループの「親子経済教室」および「セミナー・イベント情報」で発表されます。
子供向け投資体験アプリの選び方
投資体験アプリには、実際のお金を使わないゲーム型、ポイントの値動きを疑似的に体験する型、証券口座と接続して本物の金融商品を購入する型があります。
名称が似ていても、仕組みとリスクは異なります。
| 種類 | 実際のお金 | 証券口座 | 主な注意点 |
|---|---|---|---|
| 完全な学習ゲーム | 使わない | 不要 | 広告、課金、個人情報の取扱いを確認 |
| ポイント運用 | 原則として現金は使わない | 不要な場合がある | ポイントが減る場合がある |
| 投資シミュレーション | 使わない | 通常不要 | 実際の手数料や約定条件と異なる場合がある |
| 証券口座連携アプリ | 使う | 必要 | 本物の金融商品のため元本割れがある |
おすすめランキングだけで決めない
アプリを選ぶ際は、人気順位よりも次の項目を確認してください。
- 推奨年齢と未成年者の利用条件
- 保護者の同意が必要か
- 現金や有料アイテムを使う機能があるか
- 証券口座の開設へ誘導する機能があるか
- 広告と学習コンテンツが明確に区別されているか
- 退会方法と個人情報の削除方法
- 利益を保証するような表現がないか
無料と表示されていても、追加機能が有料の場合があります。保護者が利用規約、課金設定、プライバシー情報を確認したうえで利用しましょう。
キッザニアのファンドマネジャー体験とは?
キッザニア オンラインカレッジでは、ファンドマネジャーの仕事を学べるコースが案内されています。
街の情報や社会で起きる出来事を確認し、投資先を選び、「投資する」か「見送る」かを判断する疑似体験です。投資信託の運用と社会との関係をゲーム感覚で学ぶ内容となっています。
実際の金融商品を売買するサービスではありません。コースの公開状況や期間限定ワークショップの日程は変わるため、利用前にキッザニアの公式アプリで確認してください。
子供がお金や株を学べる本の選び方
年齢に合わない本を選ぶと、専門用語を覚えるだけになりやすいため、発達段階に合わせることが大切です。
小学校低学年
- お金と物を交換する仕組み
- 必要な物と欲しい物の違い
- 貯める、使う、寄付するという選択
- 銀行や会社の役割
物語、漫画、イラストが中心で、1ページの文章量が少ない本が向いています。
小学校高学年
- 株式会社と株主の関係
- 売上、費用、利益の違い
- 株価が上下する理由
- 配当と株主優待
- 元本割れと分散の考え方
実在企業の商品や決算を家族で確認できる本は、日常生活と経済を結び付けやすくなります。ただし、特定銘柄の購入を強く勧める内容は慎重に読みましょう。
中学生・高校生
- 家計管理と生活設計
- 預金、株式、債券、投資信託の違い
- 複利と長期積立
- リスクとリターン
- 手数料、税金、為替
- SNS上の投資詐欺やうまい話への注意
本を購入する前に、図書館で内容を比べる方法もあります。発行年が古い本では、NISA、取引時間、税制、成年年齢などの説明が現在と異なる場合があるため、制度情報は官公庁の最新資料と照合してください。
学校の金融教育は義務化された?
「学校で投資教育が義務化された」と表現されることがありますが、すべての児童・生徒が実際に株式投資を行う独立科目が新設されたわけではありません。
2022年度から実施された高等学校の学習指導要領では、家庭科の「生活における経済の計画」などで家計管理や生活設計を学び、預貯金、民間保険、株式、債券、投資信託などの基本的な特徴、メリット、デメリット、資産形成の視点にも触れることが示されています。
授業で扱われる主な内容
- 収入と支出のバランス
- 教育、住宅、老後などに必要な資金
- 事故、病気、失業などへの備え
- 金融商品の特徴と価格変動
- 長期、積立、分散という考え方
- 契約、消費者信用、多重債務
- 金融トラブルや詐欺への対応
学校や教員によって授業の教材や詳しさは異なります。金融教育の目的は、短期間で利益を出す方法を教えることではなく、生活設計に沿って情報を集め、リスクを理解し、合理的に判断する力を育てることです。
疑似体験と本物の投資には大きな違いがあります。子供名義で始める前に確認すべき税金と口座ルールは次のページへ。



