子供でも本物の株を買える?
未成年者でも、証券会社が未成年口座を提供していれば、子供名義で株式や投資信託を保有できます。ただし、子供が保護者に無断で一般の証券口座を開設し、自由に取引できる制度ではありません。
一般的には、次のような手続きが必要です。
- 親権者が証券口座を開設する
- 子供名義の未成年口座を申し込む
- 戸籍や住民票などで親子関係を確認する
- マイナンバーと本人確認書類を提出する
- 親権者が取引や資産管理を行う
必要書類、親権者口座の要否、子供本人が注文できる年齢、取扱商品は証券会社ごとに異なります。
子供でも買いやすい金額の株はある?
日本の上場株式は、取引所では原則として100株を1単元として売買します。株価が1000円なら、通常の1単元を買うには約10万円が必要です。
証券会社によっては、1株単位で購入できる単元未満株サービスがあります。少額から始めやすい反面、注文方法、約定時刻、手数料、株主総会での議決権などが通常の100株取引と異なる場合があります。
「低価格で買える株」と「安全な株」は同じではありません。1株の価格が低くても、会社の業績や財務状態によって大きく値下がりする可能性があります。
子供名義の証券口座を比較するポイント
特定の証券会社が、すべての家庭にとって最適とは限りません。未成年口座は、次の項目を同じ条件で比べることが重要です。
| 比較項目 | 確認する内容 |
|---|---|
| 対象年齢 | 0歳から開設できるか、18歳前の申込期限があるか |
| 親権者の条件 | 親権者も同じ証券会社の口座が必要か |
| 国内株式 | 通常株、単元未満株、IPOなどを扱うか |
| 投資信託 | 最低積立額、取扱本数、購入手数料 |
| 外国株式 | 未成年口座で利用できる国や商品 |
| 取引手数料 | 売買手数料のほか、為替手数料や口座管理料 |
| 操作権限 | 親権者と子供のどちらがログイン・注文できるか |
| 成年口座への移行 | 18歳になった際の手続きと取引制限 |
「手数料0円」と表示されていても、すべての取引費用がなくなるとは限りません。外国株では為替手数料、投資信託では信託報酬、ETFでは売買価格と基準価額の差などが生じます。
ジュニアNISA廃止後の2026年の選択肢
ジュニアNISAは2023年末で新規口座開設と新規買付けが終了しました。2026年に新しくジュニアNISAへ投資することはできません。
2023年までに購入した商品は、旧制度のルールに基づいて非課税で保有できる場合があります。既存口座から払い出す場合や、18歳を迎える場合の扱いは、口座状況によって異なるため、利用中の金融機関へ確認してください。
2026年に利用できる主な代替方法
- 子供名義の課税口座で株式や投資信託を保有する
- 親名義のNISAで教育資金などを運用する
- 預貯金、個人向け国債などを組み合わせる
- 実際のお金を使わない投資体験を続ける
- 2027年から予定される未成年者向けNISAの詳細を待つ
親名義のNISAで運用した資産は、法律上は親の資産です。将来その資金や金融商品を子供へ渡すと、贈与として扱われる場合があります。
2027年から予定される未成年者向けNISA
金融庁が公表した2026年度税制改正資料では、2027年からNISAのつみたて投資枠を0歳から17歳にも広げる内容が示されています。
| 項目 | 公表資料で示された内容 |
|---|---|
| 対象年齢 | 0歳~17歳 |
| 年間投資枠 | 60万円 |
| 非課税保有限度額 | 600万円 |
| 対象商品 | 長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託 |
| 払い出し | 一定の要件を満たせば12歳以降に可能 |
| 18歳以降 | 成人向けNISAへ自動的に移行する仕組み |
12歳以降の払い出しには、資金を子供のために使うこと、子供が同意したことを示す書面、親権者などによる申出書の提出といった要件が示されています。
制度開始までに、金融機関の対応、申込方法、対象商品、書類などが具体化される可能性があります。2026年中は従来のジュニアNISAへ新規投資できない点に注意してください。
ポイント運用なら未成年でも口座なしでできる?
ポイント運用は、買い物などで得たポイントを、株価指数や投資商品の値動きに連動させて増減させる疑似運用サービスです。証券口座を開設せずに利用できるサービスがあります。
例えばPayPayのポイント運用は、証券口座の開設が不要で、通常の対象コースは1ポイントから追加できます。未成年者がサービスを使う場合は、法定代理人の同意など利用規約上の条件を満たす必要があります。
ポイント運用と株式投資の違い
- 実際の株式を保有するわけではない
- 株主総会の議決権や配当を直接受け取るものではない
- ポイントの価値が減少する場合がある
- 現金として自由に引き出せない場合がある
- 利用条件や連動コースが変更されることがある
証券口座が不要でも、損失が存在しないわけではありません。学習目的で使う場合は、運用前後のポイント数と、増減した理由を親子で確認しましょう。
子供の投資信託積立を始める方法
投資信託は、多くの投資家から集めた資金をまとめ、運用会社が株式や債券などへ投資する金融商品です。1つの商品で複数の銘柄へ分散できるものがあります。
証券会社や商品によっては少額から定期積立ができますが、元本保証ではありません。投資先の値下がり、為替変動、運用費用などにより残高が減る場合があります。
始める前に決めること
- 進学費用など、資金を使う時期を決める
- 値下がりしても生活に影響しない金額を決める
- 国内株、外国株、債券など投資対象を確認する
- 信託報酬などの継続費用を確認する
- 親と子供のどちらの資産にするかを明確にする
- 半年または1年ごとに目的と残高を確認する
数年以内に必ず必要となる学費まで、値動きの大きい商品へ全額投資する方法は適切とは限りません。必要時期が近い資金は、預貯金など価格変動の小さい方法と分けて管理することが大切です。
親から子供への入金と贈与税に注意
親や祖父母が子供名義の証券口座へ資金を渡し、その資金が子供の財産になる場合は、贈与税の対象となる可能性があります。
暦年課税では、1年間に贈与を受けた財産の合計額が基礎控除の110万円を超えると、原則として贈与税の申告が必要になります。110万円は贈与者1人ごとではなく、子供がその年に複数の人から受け取った贈与の合計で判定します。
生活費や教育費として通常必要な金額を、必要な都度直接使う場合は贈与税がかからないことがあります。ただし、教育費という名目で受け取った資金を預金したり、株式の購入に充てたりした場合は、非課税扱いにならないことがあります。
税務上の判断は、資金の金額、渡し方、管理状況、使い道などによって異なります。高額な資金を移す場合は、税務署や税理士などへ個別に確認してください。
子供が株式投資を学ぶメリット
- ニュースへの関心が高まる
為替、物価、天候、企業の新商品などが経済と結び付いていることを学べます。 - 会社の仕組みを理解できる
売上、費用、利益、従業員、株主などの関係が見えやすくなります。 - 長期的に考える練習になる
目先の値動きだけでなく、将来の目的から逆算する習慣を身に付けられます。 - リスクを体験できる
予想が外れる経験から、分散や余裕資金の重要性を学べます。 - 家族でお金について話せる
収入、支出、貯蓄、寄付、投資の違いを話すきっかけになります。
子供が株式投資をするデメリット
- 元本割れがある
購入した株式や投資信託の価格が下がり、資金が減る可能性があります。 - 短期的な値動きに夢中になる場合がある
学習よりも利益や順位だけを追う状態にならないよう注意が必要です。 - 親の意見を押し付ける可能性がある
子供名義でも、実際には親だけが判断していると教育効果が小さくなります。 - 税金と口座管理が必要になる
配当、売却益、贈与、成年口座への移行などを確認しなければなりません。 - 教育資金が減る可能性がある
使う時期の近い資金を投資すると、値下がり時に売却せざるを得ない場合があります。
子供が株を学ぶ安全な順番
- 買い物とお小遣いから学ぶ
限られた金額で選ぶ経験を重ねます。 - 会社の商品を観察する
身近な会社が誰に何を売っているのかを考えます。 - 本や公的教材で仕組みを学ぶ
株式会社、株価、利益、リスクを確認します。 - 無料ゲームで疑似体験する
ニュースを見て判断し、結果を振り返ります。 - 少額の未成年口座を検討する
損失が出ても生活や進学に影響しない金額に限定します。 - 定期的に親子で振り返る
利益額ではなく、判断の理由と学んだことを話します。
まとめ:子供向け株式市場は実際の投資より学習から始める
子供向け株式市場という特別な取引所はありません。子供が株式市場を学ぶ方法には、東証の見学・投資体験、親子経済教室、ボードゲーム、学校向け教材、書籍、アプリ、ポイント運用、未成年口座などがあります。
日本の現物株式市場は東京証券取引所を中心に、名古屋、福岡、札幌にも取引所があります。東証の通常取引時間は、前場が9:00から11:30、後場が12:30から15:30です。2026年の最終取引日は12月30日、2027年の最初の取引日は1月4日の予定です。
ジュニアNISAは2023年末で新規買付けが終了しており、2026年に新しく利用することはできません。金融庁の資料では、2027年から0歳から17歳を対象とするつみたて投資枠が示されていますが、利用前には最新の制度と金融機関の対応を確認する必要があります。
本物の投資を始める場合は、子供名義の口座であること、価格が下がる可能性、贈与税、手数料、資金を使う時期を確認しましょう。利益を競うことよりも、社会と会社のつながりを理解し、自分の判断を説明できるようになることが重要です。
本記事は一般的な金融経済教育と制度情報を提供するものであり、特定の株式、投資信託、証券会社、アプリその他の商品・サービスの利用を推奨するものではありません。株式や投資信託は価格が変動し、投資元本を下回る可能性があります。制度、税制、取引時間、イベント、サービス内容は変更される場合があるため、利用時は各運営主体の最新情報をご確認ください。
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