リスクの違い(地域分散・通貨分散)

オルカンは約60%を米国株が占めつつも、残り40%は欧州・日本・新興国など複数地域に分散されています。為替リスクについても、米ドル以外のユーロ・円・人民元・ポンドなど多様な通貨が含まれるため、特定通貨への集中を抑える構造となっています。ただし為替ヘッジは行わないため、円高局面では株価が上昇していても基準価額が下落することがあります。

S&P500連動ファンドは投資先が米国のみです。米国経済・米ドルの動向に大きく連動し、米国経済が堅調な局面でも停滞した場面でも、その影響をダイレクトに受けるリスクが集中する構造です。為替の面でも、実質的に米ドルとの一対一の連動となります。どちらのリスク特性が自分の投資方針に合うかは、個人の考え方や保有期間・状況によって異なります。

みんかぶ投資信託によると、オルカンの1年間のリスク(標準偏差)は14.80(2026年5月時点)です。S&P500連動ファンドは米国集中のため、指標によってはオルカンより変動幅が大きくなる場合もあります。なお、リスク(標準偏差)の大きさは損失可能性だけでなく値動きの振れ幅全体を示す指標です。両ファンドを組み合わせる際は、オルカン側にすでに米国株が約60%含まれている点を踏まえ、ポートフォリオ全体の地域偏りを把握した上で判断することが重要です。

どんな人にどちらが向くか(断定せず傾向のみ)

以下はあくまで一般的な傾向として整理したものであり、どちらが優れているという判断ではありません。各自の投資目的・リスク許容度・保有資産全体のバランス・運用期間・生活状況に応じて検討することが重要です。

考え方・重視する点傾向として選ばれやすいファンド
幅広い地域へ自動的に分散したいオルカン
米国市場の動向を重視するS&P500連動ファンド
一本でシンプルに完結させたいオルカン
信託報酬の低さを重視するオルカン(0.05775%)
米国大型株の値動きを直接追いたいS&P500連動ファンド

なお、オルカンとS&P500連動ファンドを両方保有する場合、オルカンの約60%がすでに米国株で構成されています。S&P500連動ファンドを組み合わせると、ポートフォリオ全体の米国株比率がさらに高まります。例えばオルカンとS&P500連動ファンドを半々で保有すると、実質的な米国株比率は80%程度に達する計算となります。意図しない米国集中にならないよう、ポートフォリオ全体の保有比率を確認した上で組み合わせることが大切です。

投資にあたっての注意点・免責事項

本記事に記載された数値はすべて過去の実績であり、将来の運用成果を保証するものではありません。投資信託は元本が保証された商品ではなく、市場環境によっては元本を割り込む可能性があります。記載の数値は測定時点により変化します。また、税制・制度は改正される場合があります。投資の判断はご自身の責任において行い、必要に応じて取扱金融機関や専門家にご相談ください。本記事は情報提供を目的としており、特定の金融商品の購入・売却を推奨するものではありません。