地図帳や国土地理院の地形図を眺めていると、「この記号は何?」と疑問に思うことがあります。地図記号とは、建物・施設・地形などを小さな図案で表したもので、正しく読めると地図から多くの情報を得られます。小学校の社会科で習う記号から地形図の記号まで、意味と由来を整理して解説します。

地図を見ながら学ぶ様子

この記事でわかること

  • 主要な地図記号の名前・意味・由来をまとめて確認できる
  • 「学校はなぜ文の字?」など記号の形の成り立ちがわかる
  • 試験や授業に役立つ効率的な覚え方がわかる

地図記号とは何か

地図記号は、地形・建物・植生などを決まった図案で表す記号です。日本では国土地理院が定める「図式」という規程によって、記号の形・大きさ・線の太さまで細かく規定されています。電子地形図25000では基準点・河川・道路・鉄道・建物・植生など11カテゴリに分類されます。

出典:国土地理院 地図記号一覧

国土地理院が定める「図式」という規程

「図式」は地図上に表示するすべてを規定する技術基準です。記号の形だけでなく、文字のフォント・線の種類まで統一されているため、どの地形図でも同じ読み方ができます。

小学校で習う記号と地形図記号の違い

小学校(3〜4年生)では市役所・学校・病院・寺院・神社・警察署・消防署・郵便局など身近な公共施設の記号を中心に学びます。中学・高校では農地・植生・地形の記号も加わり、種類が大幅に増えます。中学受験でおさえるべき主要な記号は約35種類とされています。

出典:中学受験おさえるべき地図記号35種類

主要な地図記号一覧(公共施設・ランドマーク編)

公共施設の一覧テーブル

記号名意味・対象施設由来のポイント
学校小学校・中学校漢字「文」が由来(文字を学ぶ場所)
高等学校高等学校漢字「文」を丸で囲んだ形(学校との区別)
郵便局郵便局・集配郵便局カタカナ「テ」が由来(明治の逓信省)
警察署警察署警官の警棒を交差させた形
交番交番警棒2本を交差させた形(丸なし)
消防署消防署・出張所江戸時代の「さすまた」が由来
病院病院・診療所旧日本軍衛生隊のマーク+赤十字
神社神社鳥居の正面形を図案化
寺院仏教寺院仏教の吉祥マーク「卍(まんじ)」
図書館公立図書館本を開いた形(2002年追加)
老人ホーム特別養護老人ホーム等人と屋根を組み合わせた形(2006年追加)
税務署税務署そろばんの玉の形(計算の象徴)
市役所市役所・区役所二重丸(◎)の形
官公署国の機関・大使館等漢字「公」の異体字「㒶」が由来
裁判所裁判所昔の立て札(高札)の形が由来

由来でわかる!記号の形の意味

文字から生まれた記号

学校の記号は漢字の「文」そのものです。文字を学ぶ場所だから選ばれました。郵便局はカタカナの「テ」が由来で、明治時代の「逓信省(ていしんしょう)」の頭文字です。

出典:地図記号を効率的に覚えるには

道具・形から生まれた記号

消防署は「さすまた(二股の金具)」が由来、警察署交番は警棒2本を×に交差させた形です。消防と警察は形が似ていますが由来が異なるため、セットで覚えるとミスが減ります。寺院は「卍」、神社は鳥居の形を図案化したものです。