トランプ口座とは?1000ドル支給の対象者・S&P500運用・18歳以降のルールを解説

トランプ口座は、米国で子どもの長期的な資産形成を支援するために設けられた投資口座です。2026年7月4日に正式に始まり、一定の子どもには米国財務省から1000ドルが拠出されます。ただし、すべての子どもへ自動的に現金が配られる制度ではありません。対象となる生年月日や国籍、社会保障番号、申請手続きなどの条件があります。本記事では、2026年7月21日時点の米国内国歳入庁、米国財務省、運営事業者の公表情報を基に、仕組み、対象者、積立上限、投資先、引き出し制限、日本のこどもNISAとの違いをわかりやすく整理します。

子どもの将来に向けた貯蓄と投資を考えるイメージ

この記事の主な内容

  • トランプ口座の基本的な仕組み
  • 1000ドルを受け取れる子どもの条件
  • 2026年7月の開始時期と申請方法
  • RobinhoodとBNYの役割
  • S&P500への自動運用と対象ファンド
  • 親や勤務先が追加できる金額
  • 18歳前後の引き出し制限と税金
  • 日本のこどもNISAとの違い

トランプ口座とは?子ども名義で作る米国の投資口座

トランプ口座は、英語で「Trump Account」と呼ばれる、子どものための新しい米国の税制優遇付き投資口座です。日本では「トランプ貯蓄口座」と紹介されることもありますが、預金だけを行う銀行口座ではありません。

制度上は、子どもを受益者とする新しい種類のTraditional IRAとして扱われます。Traditional IRAは米国の個人退職口座であり、トランプ口座では子どもが成長する期間に限り、投資対象、拠出額、引き出しなどに特別なルールが適用されます。

口座の所有者は子どもです。ただし、未成年の間は、申請を行った親や法定後見人などが責任者となり、口座の管理や対象ファンドの選択を行います。

2026年7月4日に正式開始

トランプ口座を設ける法律は2025年7月4日に成立しました。その後、米国財務省と米国内国歳入庁が具体的な手続きや運用ルールを整備し、2026年7月4日から拠出と投資が正式に始まりました

2026年7月4日より前に申請を行うことはできましたが、口座への入金や政府の1000ドル拠出が実行されるのは、原則として同日以降です。2026年7月21日時点では、公式アプリを通じた口座の有効化、入金、残高確認などが開始されています。

1000ドル支給の対象者は?

1000ドルは、米国財務省が制度開始時の資金として1回だけ口座へ拠出するものです。保護者の銀行口座へ現金で振り込まれる給付金ではなく、開設されたトランプ口座に入り、対象となる指数連動型ファンドで運用されます。

1000ドル拠出の主な対象条件は次のとおりです。

  • 2025年1月1日から2028年12月31日までに生まれている
  • 米国市民である
  • 有効な米国社会保障番号であるSSNを持っている
  • 同じ子どもについて過去に1000ドルの申請が処理されていない
  • 対象となる親などが所定の選択手続きを行う
  • トランプ口座を開設して有効化する

出生しただけで1000ドルが自動的に支給されるわけではありません。所定のフォームを提出し、申請が処理された後に口座を有効化する必要があります。

1000ドルの対象外でも口座を作れる場合がある

口座そのものの開設条件と、1000ドルを受け取る条件は同じではありません。

トランプ口座は、原則として、申請を行う年の年末時点で18歳未満であり、有効なSSNを持つ子どものために開設できます。一方、政府の1000ドルを受け取るには、米国市民であることに加え、2025年から2028年までに生まれたという条件を満たさなければなりません。

確認項目 トランプ口座の開設 政府の1000ドル拠出
年齢・生年月日 申請年の年末時点で18歳未満 2025年から2028年に出生
SSN 有効なSSNが必要 有効なSSNが必要
米国市民 1000ドル申請とは条件が異なる 米国市民であることが必要
手続き 開設の選択手続きが必要 1000ドルを希望する選択手続きも必要

トランプ口座の申請方法

申請には、米国内国歳入庁のForm 4547が使われます。所得税の申告書と一緒に提出する方法のほか、公式のオンライン手続きも用意されています。

一般的な流れは次のとおりです。

  1. 子どもの有効なSSNを確認する
  2. Form 4547で口座開設を選択する
  3. 対象者は1000ドルの拠出も選択する
  4. 米国内国歳入庁による処理を待つ
  5. 案内を受け取った後、公式アプリで登録する
  6. 子どもの口座を有効化する
  7. 入金または政府拠出後に運用が始まる

申請者になれる人には優先順位があります。1000ドルの申請を同時に行わない場合、原則として法定後見人、親、成人した兄弟姉妹、祖父母の順で申請権限が認められます。

日本に住んでいれば利用できる制度ではない

トランプ口座は米国の税法に基づく制度です。日本に居住しているという理由だけで利用できるものではなく、少なくとも子どもの有効な米国SSNなど、米国側の資格要件を満たす必要があります。

米国と日本の双方に納税関係がある場合は、口座内の運用益や引き出しに対する日本の課税関係が米国と同じになるとは限りません。国際税務の取扱いは居住地、国籍、資金の出し手などにより異なるため、個別の確認が必要です。

トランプ口座は普通のRobinhood口座ではありません。誰が資産を管理し、何に自動投資されるのかは次のページへ。