Temu・Alibaba.comの安全性は?「サイト」と「商品」を分けて考える
TemuやAlibaba.comの安全性を考える場合、「サービスそのものが安全か危険か」という二択だけでは判断できません。
次の3つを分けて確認すると分かりやすくなります。
- 決済やアカウントなどプラットフォームの安全対策
- 販売者との取引に関する保護制度
- 購入する商品そのものの品質・安全性
Temuには購入保護制度がある
Temu公式ヘルプでは、商品が届かない、破損して届いた、説明と異なるといったケースについて、Purchase Protection Programによる返金制度が案内されています。
返品・返金制度も用意されていますが、一部の商品や商品の状態によって対象外となる場合があります。注文前に商品ページと最新の返品条件を確認してください。
Alibaba.comにはTrade Assuranceがある
Alibaba.comにはTrade Assuranceという注文保護制度があります。対象販売者との注文をAlibaba.com上で行い、Alibaba.comの決済システムを通じて支払うことなどが条件です。
注文時に合意した商品品質や発送条件と実際の取引内容に問題がある場合、Alibaba.comが調査や調整を行い、条件を満たせば返金対象となることがあります。
特に仕入れ目的で利用する場合は、商品仕様や納期について口頭だけで済ませず、Alibaba.com上の注文内容に具体的に残しておくことが重要です。
口コミは「星の数」だけで判断しない
TemuやAlibaba.comでは商品や販売者についてレビューを確認できますが、口コミを見るときは平均評価だけではなく内容を確認します。
例えば次の点を見ると、購入後の状況をイメージしやすくなります。
- 最近投稿されたレビューか
- 実物のサイズや素材について書かれているか
- 写真付きのレビューがあるか
- 配送について具体的に書かれているか
- 同じ内容の評価が複数見られるか
Alibaba.comの場合はさらに、販売者の会社情報、取引履歴、対応状況、Verified Supplierの情報なども合わせて確認できます。
国民生活センターの越境消費者センター(CCJ)も、海外通販を利用するときは販売事業者の情報、返品条件、送料、配送方法などを注文前に確認するよう案内しています。
Temu・Alibaba.comの関税はいくら?日本の現在のルール
海外から日本へ商品を取り寄せる場合、原則として輸入に関する関税や消費税の対象になります。ただし、一定の少額貨物には免税制度があります。
現在は「課税価格1万円以下」が原則免税
2026年10月現在、日本の税関では、課税価格の合計額が1万円以下の輸入貨物は、原則として関税と消費税が免除されています。
ただし、酒類やたばこなどには別の税金があり、革製品や一部の衣類、履物など、少額でも免税の対象外となる品目があります。
また、「1万円」というのは単純な注文画面の支払額ではなく、税関上の課税価格です。
個人使用と仕入れでは課税価格の計算が違う
現在の制度では、自分自身が使用する目的で個人輸入する貨物について、原則として海外小売価格の60%を課税価格とする特例があります。
一方、販売・仕入れを目的として輸入する商品には、この個人使用貨物の「0.6掛け」の特例は適用されません。商業貨物では、商品価格に運送費や保険料などを加えて課税価格を計算するのが原則です。
そのため、Alibaba.comで商品を仕入れて日本国内で販売する場合と、自分で使う商品を海外通販で購入する場合では、同じ価格の商品でも税関上の扱いが異なることがあります。
「16,666円までなら必ず無税」ではない
個人輸入について「商品価格が約16,666円以下なら関税がかからない」と紹介されることがあります。これは海外小売価格に0.6を掛ける現在の特例から計算された目安ですが、すべての商品に当てはまるわけではありません。
免税対象外の商品もあり、複数の荷物を意図的に分けても税関上まとめて判断される場合があります。購入金額だけを見て「必ず税金がかからない」と判断しないようにしてください。
2028年4月から少額輸入の税制度が変わる予定
海外通販を継続して利用する場合は、今後の制度変更にも注意が必要です。
財務省によると、国境を越えた通信販売について、現在の消費税の少額免税制度が見直され、2028年4月1日から1万円以下の商品についても販売者側などに消費税の納税義務を課す新しい制度が開始される予定です。
また、個人使用貨物の課税価格を海外小売価格の60%とする、いわゆる「0.6掛け」の特例も2028年4月から廃止される予定です。
一方、関税そのものの少額免税制度については、2026年6月時点で今後の見直しが検討されています。2028年以降に海外通販を利用する際は、その時点の税関・財務省の最新情報を確認する必要があります。
結局、TemuとAlibaba.comはどっちを選ぶ?
| 目的 | 確認したいサービス |
|---|---|
| 自分用の商品を1個・数個買いたい | Temuなど一般消費者向けEC |
| 少量の商品を簡単に購入したい | Temu |
| 数十個・数百個まとめて仕入れたい | Alibaba.com |
| 仕入れ単価を数量別に比較したい | Alibaba.com |
| ロゴやパッケージを変更したい | Alibaba.com |
| オリジナル商品をメーカーに依頼したい | Alibaba.com |
| Alibaba系のサービスで個人向け通販を利用したい | AliExpressも比較対象 |
少量購入では、表示価格だけでなく送料を含む注文総額を確認すること。仕入れでは、商品単価・送料・関税・消費税などを含めた日本到着時の総コストを計算すること。この違いを意識すると、TemuとAlibaba.comを比較しやすくなります。
注文前に確認したい最終チェック
- Alibaba.comとAliExpressを混同していないか
- Alibaba.comではMOQ(最小注文数量)を確認したか
- 商品代だけでなく送料込みの金額を確認したか
- 販売者や商品の最近のレビューを確認したか
- 返品・返金条件を確認したか
- Alibaba.comではTrade Assurance対象か確認したか
- 購入する商品が日本の規制対象になっていないか確認したか
- 個人利用なのか、販売目的の仕入れなのかを区別しているか
- 関税・消費税が発生する可能性を含めて総額を計算したか
- ログインや支払い前に公式ドメインを確認したか
TemuとAlibaba.comは「どちらが優れているか」ではなく、用途が異なるサービスです。普段使いの商品を少量買う場合と、商品をまとめて仕入れる場合では、見るべき価格も購入方法も異なります。特にAlibaba.comでは、表示されている商品単価だけで判断せず、最小ロット、送料、取引条件、輸入時の税金まで確認してから比較すると失敗を減らせます。
